2024.11.12
元旦の能登半島地震からもうすぐ1年になります。9月の豪雨災害の影響もありなかなか復興が進んでいないようです。1日も早い復興を願うかたわら、震災は決して他人事ではないという事を改めて感じます。
能登地震の影響で今年は「耐震診断の依頼」や「耐震改修の相談」を多くいただきました。そんな中先日、旧家の耐震改修工事を行わせていただいたのでご紹介いたします。
日本の木造住宅の耐震基準は何度か改正されていて2000年以降に建てられた家かどうかがひとつの基準になっています。2000年以前の家は残念ながら大地震に耐え難い建物が多いのが現実です。大地震が来る前にそのような家を少しでも強くすることが我々建築業界の務めでもあります。地震に強い家にするには・・・おおまかに言えば2つの大切なことがあります。一つは「家を軽くすること」そしてもう一つは「強い壁を増やすこと」です。
今回の旧家耐震改修工事でも、この二つを行いました。まずは屋根の改修を行いました。
【瓦と土を下ろす】→【屋根下地を強くする】→【軽い屋根材に替える】
【Before】
【After】
最初の写真と最後の写真を見比べてみてください。違和感は感じないと思います。旧家の屋根改修はやはり「見た目」を気にされる方が多くおられます。勿論「和瓦」が一番美しく日本家屋には似合うのですが、耐震という観点からは不利になってしまいます。今回は瓦と土を下ろして「軽量瓦(樹脂混入繊維補強軽量セメント瓦)」というものに替えました。重量は平板瓦の1/2と言われていますので、和瓦+土を考慮するとそれ以上の軽量化になっていることになります。
そして次は「壁の改修」です・・・がその内容はまた次回にご紹介します。
来年は、築100年の旧家の改修依頼もいただいています。こちらは伝統工法と言ってさらに古い建て方で行われた日本家屋です。耐震改修の方法も少し変わってきて、今最適の方法を模索しているところです。このような古い家も壊さずに、安心して暮らせる家に・・・そして次世代に引き継げるようなお手伝いができればと思っています。責任重大ですが楽しみでもあります(^^)
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