2018.06.07
今日は先日から書かせていただいている、「投稿記事」のラストです。長文ですが、是非お読みください。
【奈良県で快適に暮らせる家を建てるなら】
◆奈良の気候風土(日照・風向き)
奈良県には海がなく四方を陸で囲まれているため、基本的には内陸性気候に属します。つまり簡単に言いますと、気温の日較差が大きく、夏は暑く、冬は寒いという事になります。そして意外と思われるかもしれませんが、奈良県は実は湿度が高くジメジメしているのです。総務省のデータによると、2016年は全国で4番目に平均湿度が高い県になっていて、2015年は3番目の数値が残っています。特に夏場はかなり蒸し暑いということが証明されています。
また日照量は、夏から秋にかけては平均を僅かに上回り、冬場は全国平均を下回ります。年間平均では全国平均の約95%の日照量となっています。
そして風の特徴といいますと、盆地で囲まれているために全般的に弱く、平均風速5m/s以下の風がほとんどです。風向きは北北西の風が一番多く次に南の風というデータが残っています。概ね北から南へ風が抜けると考えていいと思います。
ただ、これは奈良県全般の数値に過ぎません。奈良県でも北部と南部、盆地中心と山手と、家を建てる土地によって気候の特徴は違ってきます。もっと言えば地形や周りに建つ建物によっても影響があります。
「まずは、その場所の自然環境を知る」という事が家を設計する大前提なのです。
◆奈良県で自然を活かし、快適に暮らせる家とは
ジメジメした夏の暑さを防ぎ・・・
底冷えする冬の寒さを防ぎ・・・
風や日照といった自然の恵みを活かして家の設計を考える・・・
これが、奈良県で家を建てるのに最良の形ではないでしょうか。
『建物のあり方に工夫して・・・建物の周りにある自然エネルギー(太陽、風、地熱)を・・・最大限に活用・調整できるようにし・・・高い質の室内環境をじつげんさせながら・・・省エネルギーに寄与しようとする・・・建築設計の考え方とその実際的手法』
これが、先程少し触れた「パッシブデザイン」の定義です。エネルギー自給率が4%ほどしかない我が国では、今後ますますエネルギーを大事に使うという価値観が定着していくはずです。まだあまり聞き慣れない「パッシブデザイン」という考え方・手法がスタンダードになる時代がくると考えていいでしょう。パッシブデザインは快適・健康と省エネルギーを両立させる技術です。我慢の省エネには限界があり、この両立性は大きな価値と意味を持っています。そもそも住宅というのは快適・健康を目指すべきものであり、その意味でパッシブデザインは本質へ向かう技術なのです。
ただ、地域や立地によってその答えが異なるのがパッシブデザインです。全国画一的な家づくりとは真逆の方向性を持っているため、残念ながらハウスメーカーにはできません。パッシブデザインはなかなか奥が深く簡単ではありません。しかしうまくやれば、住まい手に深い満足を与えることができ、それが日本の各地域で広まっていけば、我が国の住宅は豊かなものになっていくでしょう。
奈良県で、奈良の木を使い、奈良の地にあったパッシブデザインを追い求め、家づくりが好きで、建主に合わせて一棟一棟違った家をつくっている・・・そんな地元の工務店を探してみてはいかがでしょうか?
◆ 最後に・・・
今の世の中、建築建材も技術も設備機器も大きく進歩しています。お金さえ出せばどんな高性能な家も建てることができます。また、家を建てるとなると、次から次に「必要なもの」「欲しいもの」が現われてきます。なかには同時に成立させようとすると矛盾が生じる要素もあります。
家づくりは、こうした要素を整理して、選んでいく作業といってもよいくらいです。
家づくりは一生に一度の大きな行事です。家を建てようとする方には、悔いのないように精一杯勉強をしていただきたいと思います。そして自分自身の家づくりにおける優先順位を明確にして下さい。
最後に我々家づくりのプロが考える「家づくりの優先順位」を披露させていただきます。
先ず一番大切なことは・・・「構造」「温熱環境」「劣化対策」といった『3大基本性能』を一定のレベルまで高める
そして次に・・・暮らしやすい生活動線と収納計画を考える
そして最後に、特に実現させたい「夢やこだわり」を盛り込む
奈良県のその地で・・・あなたにとっての最高の家づくりができますようお祈りします。
【木と心】でお客様の幸せのお手伝いを・・・
◆ 株式会社 平野木材 ◆
明日も素敵な一日が皆様に訪れますように!