2024.02.13
今年の元旦、能登で大変大きな地震が起こりました。犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げると共に、被災地の一日も早い復興と、被災者の方々の安全と健康を心より願っています。
このような地震が起こり犠牲が出るたびに、我々建築に関って仕事をしている者としての責任を痛感し、ますます安全な家づくりをしなければと身が引き締まります。お客様もやはり心配になられるようで、今年に入ってから【住宅の耐震】についての問い合わせ、ご相談が増えています。
先週も平野木材が加入しています『木耐協(日本木造耐震補強事業者協同組合)』からの依頼で奈良県内のお客様宅に「耐震診断調査」に行ってきました。「耐震技術認定者」である私と西田の二人で約2時間じっくり調査をさせていただきました。お客様に提示いただいた図面を元に、図面通りの間取りになっているか・・・構造や仕上は何か・・・耐力壁(地震の揺れに抵抗できる有効な壁)はどこにあるか・・・などを一部屋ずつ確認して記録しました。この調査を元にこの家の「耐震力」を1階2階それぞれ数値で表します。そしてその結果を元に「震補強」の提案をします。
今回調査をさせていただいた家は、築60年超の旧家です。奈良県に多い建築で屋根は和瓦葺きで1階に和室が多い間取りの和風建築です。開放感があって良いのですが、このような間取りの家の難点は「1階に壁が少ない」という事です。地震の映像を見ても、壊れる家もあれば揺れながらも壊れずに堪える事が出来ている家もあります。「地震に強い家」は「バランスよく耐力壁のある家」です。屋根も軽いに越したことはありませんが、瓦屋根でもその重さを考慮した壁の配置がされていれば問題はありません。今回のお宅も、1階の壁をどのようにして増やすのか?がポイントになると思います。少しでもお客様の安心につながる提案ができたらと思います。
平野木材の家は、一軒一軒「許容応力度計算」という構造計算に基づいて設計をし【耐震等級3】を取得しています。そしてリフォーム工事の際も、少しでもいいので工事前よりは耐震強度が上がるように提案しています。日本中に今建っている既存住宅の耐震性能をいかにして上げるか・・・これは国の最重要課題だと思います。高知県のある町では今年度中にすべての家の耐震改修が終了するそうです。その町ではある一定額までの改修工事費をすべての人に補助しています。そして毎年多くの耐震改修工事が発生するため地域で大工さんの仕事も増えて若い職人さんも育ちます。そんな自治体もあるのです。奈良県は海がなく津波の心配がないので耐震に対する意識が低いのかもしれませんが、我々建築業者や自治体がもっと先導して「耐震改修の意識付け」をしっかり行っていかなければならないと思っています。
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奈良で注文住宅、木の家を建てるなら、平野木材へ
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◆ 株式会社 平野木材 ◆