2022.03.22
先週、東北でまた大きな地震がありました。東日本大震災から11年が経ちますがまだ関係があるのでしょうか・・・一度大きな地震があると、プレートに溜まったねじれが解消されると思っていたのですが・・・
関西でも東南海地震が必ず来ると言われています。「平野木材の木の家」の新築では必ず最高等級の【耐震等級3】を取得します。リフォーム工事をさせていただく際にも、家が少しでも強くなるように・・・と耐震補強工事の提案をさせていただきますが、最近ではこちらから言わなくても、お客様の方から「地震が心配なので補強をお願いします」とご依頼されることが増えています。
木造住宅の耐震の考え方は大きく分けて、「屋根」「壁」「基礎」の3つです。今度、耐震補強工事をさせていただく現場の例を参考にさせていただきます。
まず「屋根」ですが、屋根は重さに大きく影響されます。瓦屋根は耐久性があってメンテナンスフリーでいいのですが、耐震的には重いのが欠点になります。ましてや昔の瓦屋根は土が載っていました。瓦と土の重さは同じくらいと言われていますので、2倍の荷重がかかっています。その点、昨今の瓦葺きは土を載せないので安心です。今回は瓦も古いので、瓦と土を下ろして、ガルバリウム鋼板の屋根に変更します。
(写真は木耐協HPより)
そして次に「壁」です。これは「耐震壁」木造の家では一番重要です。地震の揺れはその時々でどちら方向に揺れるのかわかりません。東西方向に揺れるのか・・・南北方向の揺れるのか・・・斜めか・・・そのどちらから地震の揺れが来ても耐えれるようにする必要があります。その家の「耐震壁が」縦方向、横方向にバランスよく配置されていることが最も重要です。新築は設計段階で考慮しますが、リフォームでは耐震壁が不足しているところに「壁補強」をしていきます。最近は色々な建材や金物がありますので、大きく解体しなくても耐震壁を作ることが出来ます。
このように、壁の一部をめくって補強して、また壁紙などで仕上げます。
そして最後に「基礎」ですが、これは本格的にすると最も大掛かりになります。そこで最近はこの写真のように外部から金物で補強する方法もあります。
これは、外から「基礎と柱」を緊結するものです。今の新築では内部にこのような金物を取り付けますが昔はありませんでした。地震が縦方向に揺れて家を持ち上げようとすると、基礎から柱が抜けます。それを簡易な方法で防御します。簡易な工事ですがかなり効果が見込まれます。
耐震診断の指標に「評点」というものがあります。
1.5以上 → 倒壊しない
1.0以上1.5未満 → 一応倒壊しない
0.7以上1.0未満 → 倒壊する可能性がある
0.7未満 → 倒壊する可能性が高い
というものです。
今度のお客様の家では、現状が「0.42」というとても不安な数値でした。それが補強工事をすることによって、「1.04」というところまで高める事が出来ます。
今の日本の住宅でこのように「0.7」の数値を切っている家がかなりの割合であると言われています。今回のように「1.0」を超えなくても少しでも家が強くなれば安心感が高まると思います。「自分の家はどれくらいの数値なのか?」は「耐震診断」をすればわかります。あくまでも簡易診断なので詳細まではわかりませんが、ひとつの目安となります。平野木材は2人の「診断員」がいますので是非ご相談ください。
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